高く買ってくれないか？

 

妹は、株式の買い取りを言い出しました。

妹：「私の株を買い取ってよ!!」

兄：「額面でよければ買い取るよ!!」

妹：「不動産を時価換算すればおそらく数千万円になるはずよ!!」

兄：「そんな金ねぇよ!!」

ここで交渉は終わりました。

兄にすれば、株を買ってもなにも変わりません。

何も変わらない以上、額面ならまだしも、時価換算してまで買いたくありません。

おそらく、ほとんどの人が同じ考えでしょう。

そこで妹の次の手は「譲渡承諾」でした。

普通、中小零細企業の場合、定款や法人登記に、「株式を譲渡する場合は取締役の承認を受けなければならない」と記載されています。

妹：「〇〇さんに買ってもらうので承諾してよ!!」
兄は考えます。

★他人が株主になれば困るなぁ～!!
★もし買主が筋者だったら・・・？
当然、兄は承諾しませんでした。

続いて妹は「株式の発行」を言い出しました。

妹：「手元に置いておきたいので、株券を発行してよ」

たしかに法人登記には「当会社の株式については株券を発行する」と書かれています。

しかし、書いてあるだけで株券など発行していないのが普通です。

兄：「（これは確信犯だ・・・!!）」　続く